忘年会2022
目次
前書き
今回は、"キーボード #2 Advent Calendar 2022" 9日目の記事となります。
前日の記事は、monksoffunkJPさんの、"42に入学してみた" でした。
アドベントカレンダー記事は今回初になります。
カレンダーページにあるタイトルは「振り返り+β」になっております。
+αは「小さな規模の要素を付け加える」という意味で使われますが、+βは「メインディッシュ(?)クラスの規模の要素を多く付け加える」という意味で自分勝手に定義しております。
(+γは流石に無理かも)
つまり、自作キーボードの振り返りよりも、他のネタの方が多いと思います。
自作の魅力
自作と聞くと、“自作"キーボード、“自作"PCなどが挙げられると思います。
今までを振り返った結果から自作の魅力についてまとめてみようと思います。
※自作キーボードなどの振り返りは、最後のおまけに書いております。
自作に関して言えることは、既製品にはないものを自分の手で作り出せることにあります。
自分の好きなように創るからこそ、大半の既製品の仕様にわざわざ自分から合わせる必要がなく、しかも自分の作ったものを作品としても捉えられるようになります。
また、自分が必要とするもの(+わくわくしそうなもの)にのみコストをかけることが可能になり、その恩恵は推して知るべし。
— 余談 —
最近は、色んな企業がSDGsを馬鹿の一つ覚えのように唱えております。
そういった意味でも、自作は悪くない選択肢だと思います。
自作キーボードを構成する各エレメント
※この章は、主に自作キーボードをはじめて設計する方用に執筆しています。
自作キーボードを構成するエレメントは以下の通りです。
- PCB(基板)
- ファームウェア(ソフトウェア)
- ケース
- マイコンボード
- キースイッチ
- キーキャップ
自作キーボードを設計する場合、PCBとファームウェア作成は、避けられないエレメントとなります。
他の、ケース、マイコン、キースイッチ、キーキャップに関しては、汎用品にも置き換え可能です。
ケース
ケース設計は、いずれはやりたいと考えています。(ただし財源がある場合のみ)
汎用ケースには、GL516やPoker互換60%ケースなどがあります。
予算があればGL516、予算が無ければプラスチック製のPoker互換ケースに合わせてPCBを作っちゃえば良いと思います。
マイコンボード
一般的なマイコンボードに、Pro Micro、BLE Micro Proなどがあります。
基本的にはこれらのマイコンボードで事足りると思います。
ブレークアウトボードを使わず、PCBに直にマイコンチップ一式を載せるやり方もあります。
キースイッチ
有名どころのGateronを初め、Tecsee、Kailh、ZealPCなどのメーカーが販売しています。
傾向としては、Gateronは低価格でも品質が悪くないもの、Tecseeは尖っているものを提供しているイメージです。
最近、遊舎工房さんがFairy Silent Linear Switchなるオリジナルスイッチ(製造元:Kailh)を出したようです。
キーキャップ
あらゆるメーカーから出ていますし、自作することも可能のようです。
アルチザンキーキャップというものもございまして、値段は高いのですがキーボードにアクセントを付けることができます。
近況
自作キーボードの頒布は現在も行っています。
より面白いキーボードにするためには、ハードウェア面だけでなく、ソフトウェア面にもこだわったほうが良いと考えながら活動しています。
最近よく使うプログラミング言語
Go言語
今まではC/C++, C#, HTML/CSS/JavaScript, Pythonなどをやっておりました。
プログラミング言語なんて似たり寄ったりで飽きていた時にGo言語をやってみたら、これがまた不思議。
今までの言語がぜい肉だらけの仕様に見えてきたではありませんか。
クラスなんか無くたって、構造体へのポインタで扱えば良い。
インターフェース実装の明示なんか無くたって、インターフェース実装に必要なメソッドさえ全て実装していれば良い。
コンパイルが早い。
コンパイルエラーがわかりやすい。
必要無いimport packageを教えてくれる。
など
同時に、Go言語を使ったHugo(静的サイトジェネレータ)、fyne(GUI開発ライブラリ)にはお世話になっております。
今は、Go + fyneで試しにMinesweeperを作っております。
最近購入したはんだごてのこて先
K型(白光 T18-K)
ユニバーサル基板上で試しに使ってみた感じだと、1.5CF型、1.6D型と同じかそれ以上に使いやすく、特に、連続したNPTHへのはんだ付けがしやすいように感じました。
ピンソケット、ピンヘッダーなどに相性が良い予感・・・
しばらくはこのこて先を使ってみる予定です。
これからのキーボード開発
最近、128x32サイズの有機ELパネルを購入しました。
これで面白そうなものができたら良いなと目論んでいます。
最後に
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
モノづくり、ソフトウェアづくりは楽しんでなんぼだと思っています。
(逆に、金稼ぎしか考えていない場合、面白いものができるはずがないとも考えています。)
では、今年もお疲れさまでした~
※本記事はFortitude60を使って執筆致しました。
おまけ
自作キーボードの振り返り
自作キーボードに興味を持ったのは今年の春で、最初の取っ掛かりはこちらの動画だったと思います。
まずはこの動画に触れることで、自作キーボードと遊舎工房(自作キーボード専門店)の存在を知ることになります。
その後、興味本位で遊舎工房サイトを覗いていったら、ギルドメンバーという存在も知ります。
当時はギルドメンバーになると、ビルドログ(設計者以外による組み立て手順書)を作成する代わりに、キーボードキットを無償で手に入れられました。
ただ、ギルドメンバーになるにはGoogleアカウントが必要で、アカウント作成には電話番号認証が必要になりました。
そして、電話番号認証にはスマートフォンの購入と通信プランへの契約が必要になります。
当時はスマートフォンはなく、タブレット (iPad Pro 2018)は持っていました。
タブレットでのみやっていたことはゲームくらいです。
数日間考えた後、タブレットを売却し、中古スマートフォン (iPhone SE 2016)を手に入れ、通信プラン (povo 2.0)を契約し、Nothingを得る(VBは嫌いです)。
その後、はじめてのビルドログを書かせていただきました。
遊舎工房以外のDiscordサーバ(Self-Made Keyboards in Japanなど)に参加して情報収集したり、QMKファームウェアをいじったり、OM60キーボードの設計、販売などで、現在に至ります。
自作PCの振り返り
初めて組んだ自作PCは2010年で、当時はとてもワクワクしながら組んだ覚えがあります。
まずは自作PCをどのように組むのかをインターネットで調べまくり、それに必要なパーツを選定していきました。
初代自作PC(予算約20万円)の構成を次に記します。
カテゴリ | 型番 | 選定理由 | 感想 |
---|---|---|---|
CPU | Intel Core i7-860 | とにかく一番強いもの | 満足 |
マザーボード | Gigabyte GA-P55A-UD6 | とにかく一番強いもの | そもそもシングルバンクなメモリは使わなかったため、もっと下位でも良かったかも。安定性は高い。 |
メモリ | DDR3-1333 2GBx2 -> Corsair DDR3-1600 4GBx4? | 安定性の高そうなもの | トラブルなし |
ビデオカード | Gigabyte GeForce GTX 260 -> 玄人志向 Radeon HD 5770 512MB -> MSI GeForce GTX 1060 6GB | ちょうど良い価格帯 | PCIスロットを抜き差ししていたらカードが認識しなくなったため、玄人志向製に切り替え。当時のベンチマークであるUnigine HeavenのDirectX 11テッセレーションは重かった。 |
SSD | Crucial RealSSD C300 128~256GB? -> Corsair SSD 256GB | 信頼性の高そうなもの | 悪くない |
ケース | Antec P183 | あまり覚えていない | シンプルな外観の中にアクセントありのケースですが、使っていくとフロントとサイドの隙間が大きく空いて不格好になってしまいました |
CPUクーラー | CPU付属クーラー -> Corsair 水冷クーラー 120mm? | なんとなく | 悪くはない |
電源 | Seasonic 650W? (80PLUS Gold) | 安定性の一番高そうなもの | トラブルなし |
OS | Windows 7 Ultimate 32/64bit | 一番高いエディション | XPモード、ゲームなどを遊んだだけ。あー、後はVHDブートも遊んだ気がする。どれも本格的には使わなかったけど。 |
モニター | Mitsubishi RDT231WM-S(BK) | フルHD | 悪くはない |
その後MacBook Pro 2015を途中に挟み、2018年に第2世代自作PC(現役)を構築します。
カテゴリ | 型番 | 選定理由 | 感想 |
---|---|---|---|
CPU | Intel Core i7 7820X | ハイエンド帯で周波数の高いもの | 必要十分 |
マザーボード | ASUS ROG Rampage VI Extreme | 一番LEDがきれいに光りそうなもの | 昔使っていたGigabyteのマザーボードよりも安定性は落ちる(時折、周辺ハードの認識が上手くいかなかったり、Aura設定がリセットされたりする)。システムさえ正しく起動すれば致命的なエラーはなく、何のストレスもなく使える。 |
メモリ | Corsair Vengeance RGB DDR4-2666 8GBx4 | 安定性の高そうなもの | トラブルなし |
ビデオカード | MSI GeForce GTX 1060 6GB -> ASUS GeForce GTX 1080 Ti | 前世代PCからの流用 -> かなり強いもの | ロマンを求めてグレードを引き上げたら、色んなゲームを高負荷設定で動かすことが怖くなくなった。ただ、今ではそもそも軽いゲームしかやらないです。 |
SSD | Intel SSD 760p 512GB | Intel入っtel | 悪くない |
ケース | Cooler Master COSMOS C700P | 商品画像が目に飛び込んできた瞬間に一目ぼれ | 昔も今もかなり気に入っている。2回目の自作をやるきっかけをくれたのはこのケースです。 |
CPUクーラー | NZXT Kraken X62 | とある自作PC生配信番組で紹介、光り方がきれい | 気に入っている。しかも静か。 |
電源 | Corsair 750W -> 1200W (80PLUS Platinum) | 安定性の一番高そうなもの | トラブルなし。1200Wにしたのは当時SLIを組んでいたため。結局SLI要らね…となり、元の750Wでも足りるという結末に。 |
OS | Windows 10 Pro 64bit -> Windows 11 Pro 64bit | 一番高いエディション | 10も11もProであればローカルグループポリシーエディタが使え、Windows Updateによる更新タイミングを制御できます。10の時は更新が配信されてから14日間はインストールしないように制御、11は制御なしにしています。11の外観は個人的に気に入っていますし、タスクバー中央にアプリケーションが並ぶのも気に入っています。しかし、現在のバージョンだともっさりする。起動するアプリとかのON/OFF制御、クリーンアップなどをやってももっさりしたままです。加えて、エクスプローラーのタブ機能も無駄に重いし色々と融通が聞かない。タブ機能の実装は1年以上前から予告していた気がしますが、そんなに難しいですか?作り直したり、サードパーティ製のエクスプローラーと連携できればもっと早く、完成度も高いような気がします。Windows 11のコンテキストメニューはもちろん見やすいし項目を選択しやすいですが、基本的に、ユーザーが簡単に編集できない(レジストリをいじる必要がある)という点では10以前と同じです。それでもWindowsを仕方なく使うのは、便利なフリーソフトがたくさん存在し(これはLinuxでも可能のはず)、Windows専用ゲームをやりたいためです。 |
モニター | ASUS MX34VQ (ウルトラワイド、34inch) -> Dell U2720QM (4K、27inch) x2 | ウルトラワイドを使ってみたい -> 4Kを使ってみたい | ウルトラワイドは画面が広いし見やすかったです。しかしU2720QMを使ってみると、あまりの文字表示のきめ細やかさ、色の鮮やかさのためにMX34VQから置き換えになります。1枚だと窮屈に感じたので、同じものをもう1枚。デュアルモニターにすると、世界が広がり、窮屈さは消えていった! |
なお、作業空間は以下のとおりとなります。
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